y=ax2+bx+cがx軸と共有点をもたないとき,
y=ax2+bx+cはどのxに対しても正となるので,
2次不等式の解は次のようになります.
<問題の形> <答の形>
ax2+bx+c>0(a>0) → xはすべての数
ax2+bx+c≧0(a>0) → xはすべての数
ax2+bx+c<0(a>0) → 解なし
ax2+bx+c≦0(a>0) → 解なし
引用元:2次不等式
理由を調べても出てこない
D<0 → 解はない → 2次関数のグラフとx軸の共有点はない
【例】 x2+2x+3=0
→ D=−8<0
→ :実数解はない
→ y=x2+2x+3とx軸の共有点はない
なんで「すべての数」とかいうのが出てくる上に
等号の向きで解なしに変わるのかがわかりません
と言っても分かるわけがないので解説してきましょう
全ての実数ってなんぞや?
まずはこの質問に答えていきましょう。
【例】 x2+2x+3=0
→ D=−8<0
もし問題がこれなら「解なし」で正解です。
だって、「x2+2x+3」が0になるようなxの値(実数)は存在しないから。
じゃあ、もし問題がこうだったらどうでしょうか?
【例】 x2+2x+3>0
→ D=−8<0
「いやいや、答えは一緒で“解なし”でしょ!」って思いますか?
もしそう思ってしまったならちょっとマズイ・・・
なぜなら、この問題は
「x2+2x+3」が0より大きくなるようなxの値(範囲)を求めなさい
と言っているのだから。
分かりますか?
サッパリ意味不明かもしれませんね^^;
これはつまり、「x2と2xと3を足して0より大きくなるのはxがどんなとき?」と聞いているのです。
もともとの問題(x2+2x+3=0)は「x2と2xと3を足して0になるのはxがどんなとき?」です。
ほんのちょっとした違いですが、下線部の意味には大きな違いがあります。
だから x2+2x+3=0 と x2+2x+3>0 は全く違う問題だと思ったほうがいいです。
では、どんなxの値だったらx2+2x+3は0より大きくなるでしょうか?
少し考えてみてください。
・・・数学においてさっぱり意味不明なときに有効なのが具体的な数字を代入してみるというテクニックです。
試しにxに「1」を入れてみましょう
足して0より大きくなりました。
じゃあ次は「2」を入れてみましょう。
またしても足して0より大きくなりました。
続いて3も入れてみます。
また0より大きいですね。
どうでしょうか?
もう少し行きましょうか。
x=4を代入
x=5を代入
はい、もういいですよね。
パッと見た感じxが正であれば(どんな値を入れても)
x2+2x+3も正になりそうな気がしませんか。
係数がすべて正ですしね。
では逆にマイナスの値を入れてみたらどうでしょうか?
「-1」を入れてみましょう。
「-2」を入れると
「-3」を入れると
・・・もういいですよね?
これ以上、xに何を入れても
すなわち、どんな実数の値をxに代入しても
答えは常に正になりそうですよね。
もちろん、こんな説明を答案に書いたら答えは合っていても大幅に減点を喰らいますが、まずはなんとなく雰囲気を掴んでくださいね。
「xに何を入れても大丈夫(常に正になり)そう」
↑この感覚を掴むことが大事です。
なぜなら、「xは全ての実数」というのは
上記の一文をきちんと言い換えただけだからです。
つまり、「xがすべての実数」とは「僕らが普段使う数字であればxにどんなものを入れてもオッケー!」という意味なのです。
では、なぜ「xが全ての実数」において
すなわち、どんなxの値であっても
x2+2x+3>0は成り立ってしまうのでしょうか?
二次不等式の問題は二次関数のグラフで丸わかり
ここまでわかればもう一息です。
等号の向きで解なしに変わるのかがわかりません
この質問に答えるにはグラフを書けば
一発で解決してしまうんですね。
図の通り、これはy=ax2+bx+cのグラフです。
これだと抽象的すぎて何のことか分からないので
さっきのx2+2x+3を引き合いに出しましょう。
このグラフの判別式は−8でしたから
y=0(x2+2x+3=0)のときの解はない
⇔y=0という直線(=x軸)とy=x2+2x+3という曲線の共有点はない
⇔y=x2+2x+3のグラフはx軸と交点を持たない
というわけです。
この3つの文はすべて同じ意味なのがわかりますか?
もう一度書きますよ。
y=0(x2+2x+3=0)のときの解はない(D=-8<0だから)
⇔y=0という直線(=x軸)とy=x2+2x+3という曲線の共有点はない
⇔y=x2+2x+3のグラフはx軸と交点を持たない
全て同じ意味です。
ということはグラフにするとどうなるかというと
まさにこのグラフのように
x軸から上に浮いたような状態になっているわけですね。
ということは?
y=x2+2x+3というグラフは
xがどんな値をとってもy>0ですよね。
すなわち、xがどんな値を取っても
y=x2+2x+3>0になるわけです。
つまり、「xが全ての実数」において
x2+2x+3>0は成り立ちますよね?
要するにそういうことです。
逆にx2+2x+3<0はxにどんな値を放り込んでも
絶対に成立しません。
当たり前ですよね。
どんな値を代入してもプラスになるものが
マイナスになったら天地がひっくり返っちゃいます。
それはグラフを見れば明らかです。
だからx2+2x+3<0となるようなxの値は存在しない
つまり、「解なし」になるわけです。
ここまで分かればどんな問題が来ても
対応できるのではないでしょうか?
2次不等式を解きたいならやるべきことはたった1つ。
yとxの二次関数に見立ててグラフを書くこと
たいていの問題はこれで解決します。
トップの画像の意味もよーく理解できるでしょう。
逆に、グラフを書かずに解くのは
至難の業と言えます。
中山君、これで分かったかな?
というわけで、今回はこの辺にて。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
Mr.R
なるほど、
y=ax2+bx+cだと
何のことか分からなかったけど
x2+2x+3といった具体的な数を引き合いに出したり
実際にグラフに数を代入するとめちゃわかりやすくなりました!
ありがとうございますm(ーー)m
しかし実際にグラフで書くことができるのに
判別式に代入すると「解なし」と言う場合が出てくる
この矛盾を解消するために
虚数というものがあるのだろうか?
というか二次不等式の問題で「解があるかどうか」と判別式は直接的には関係ありません。
グラフ上において判別式の意味するものは「y=0(X軸)と接点があるかどうか?」だけです。
二次不等式において解があるかどうか?はそのグラフを見て判断しなければなりません。
まあそれは先のことなので置いとくとして笑
式やグラフの場合分けが理解できたおかげで
やっとこのレベルの問題が理解できるようになってきた
問題 Xの二次不等式x2+mx+3<0について
(1)この不等式が解を持たないようなmの範囲を求めよ
(2)この不等式の解の範囲が全て正であるようなmの範囲を求めよ
回答はコチラ
東大入試まであと410日
ここまでの理解に1週間も費やしたOrz
まだまだ問題文を数式に変換する作業に慣れないし
問題から作者が何を求めているのかが見えてこない
このペースで間に合うのかしら(*´Д`)
いや見事間に合わせて見せようじゃないか!
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