中和滴定における量的関係:密度が出た場合の計算方法

中山
Mr.R〜、化学でわからん問題が出てきたよ〜
Mr.R
そんなドラえもん〜みたいに言わないでください(笑)

どんな問題ですか?

中山
この問題の27の(5)がわからんのだ(;´Д`)

 

S__16793629
Mr.R
なるほど。たしかに最初はつまずきそうな問題ですね。

でも、他の問題が解けているなら決して難しい問題ではないので安心してください

Mr.R
この問題で必要なのは単位の変換だけです

そもそも密度(g/cm3)が出てきたから分からなくなっただけですよね?

であれば、1つずついつもの単位(mol)に直していきましょう

Mr.R
まずこの硫酸には何グラム分のH2SO4が含まれていますか?



中山
一応わかる範囲で今までの回答を

硫酸はH2SO4 だから 
原子量はH=1 S=32 O=16 で
1mol辺りの分子量は(1×2)+ (32×1)+(16×4)=98g

問題の硫酸は100mlで密度(1.20g/cm3)の30%だから
100mlに30×1.2で36g含まれている

硫酸の酸は(H2)だから2価なので
(36÷98)×2


この酸の数が6.00mol/ℓの
水酸化ナトリウム(NaOH)の塩基(OH)の数(X)
6÷1000×Xと等しくなればいいわけだから
(36÷98)×2=6.00÷1000×X


X=約122ではあるけど



求める質量の単位が
モル濃度なのかgなのかmlになるのか
そこらへんがわからなくなるから余計に頭が
こんがらがるということだな(ヽ´ω`)トホホ・・


そのへんどうすれば
スッキリわかりやすくなるものか

 

Mr.R
なるほど、なるほど。

まず根本的に大きく間違えていることがあります。それは・・・

 

Mr.R
質量の単位はグラム(g)です!

「求める質量の単位がモル濃度なのかgなのかmlになるのか」とありますが、質量の単位はグラムです。そして、モル濃度は濃度(mol/L)であり、mlは体積です

ここは一対一対応ですから、間違えて覚えなければ、こんがらがることはありませんよ

Mr.R
ちなみに本当はこういう書き方は良くないのですが便宜上、分子量は(g/mol)とおぼえておくといいです

1molあたりの質量(g)だから、意味的には間違っていません。

また%は0/0なので何でもOK!ということで、今回は(g/g)と見立ててみましょう。

ではなぜ、こう覚えておくといいのか?

 

Mr.R
それは、単位計算ができるからです。

先ほど中山くんが行なった計算というのは、全て単位計算だけでもクリアできます。

つまり、以下の計算式ね

硫酸はH2SO4 だから 
原子量はH=1 S=32 O=16 で
1mol辺りの分子量は(1×2)+ (32×1)+(16×4)=98g

問題の硫酸は100mlで密度(1.20g/cm3)の30%だから
100mlに30×1.2で36g含まれている

硫酸の酸は(H2)だから2価なので
(36÷98)×2


この酸の数が6.00mol/ℓの
水酸化ナトリウム(NaOH)の塩基(OH)の数(X)
6÷1000×Xと等しくなればいいわけだから
(36÷98)×2=6.00÷1000×X


X=約122ではあるけど

 

Mr.R
コイツの単位を明確にしてやると・・・

 

硫酸はH2SO4 だから 
原子量はH=1 S=32 O=16 で
1mol辺りの分子量は(1×2)+ (32×1)+(16×4)=98(g/mol)

問題の硫酸は100ml(=cm3)で密度(1.20g/cm3)の30%(=g/g)だから
100mlに30(g/g)×1.2g/cm3

100(cm3)×1.20(g/cm3)×0.3(g/g)= 36g含まれている

硫酸の酸は(H2)だから2価なので
(36g÷98g/mol)×2 (mol)分の酸が含まれている


この酸の数(=mol)が6.00mol/ℓの
水酸化ナトリウム(NaOH)の塩基(OH)の数(=mol)と等しくなればいいわけだから

(つまり、6mol/L÷1000(ml/L)×X(ml)と等しくなればいいわけだから)

(36÷98)×2=6.00÷1000×X


よってX=122ml

 

Mr.R
注目すべきは単位なのです。

最後の式はイコールで結ばれているのだから当然、左辺と右辺の単位も同じにならないといけないですよね。

だから、逆に言えば、問題の意味があまり分かっていなくても単位計算だけで答えにたどり着くことも可能なのです。

たとえば、これ。

100(cm3)×1.20(g/cm3)×0.3(g/g)= 36g

単位だけ見ても、きちんと左辺と右辺が同じになっているはずです。

(左辺)=cm3×g/cm3×g/g=g
(右辺)=g

ね?

何度も言いますが、g/gなんて単位はありません。ただ今回はそうしたほうが分かりやすいので、そう書いたまでです。多くの場合、実際にgをgで割って出すのが%ですし。

また、1000ml/Lというのもそう書いたたほうが分かりやすいからです。だから実際の答案には書かないでくださいね^^;

このmL/Lは何を表しているかというと、もちろん

1リットルあたり何ミリリットルか?です。

小学生でも答えられますよね。そう。1000mlです。

 

この辺りは時速とかと同じです。

1時間あたりに何キロすすむか=km/h

1分あたりに何メートルすすむか=m/min

同じように、1m辺り何センチかと問われれば、100(cm/m)なのです。

 

分かりましたか?

 

理科を制するためには単位を制さなければなりません。

逆に言えば、単位計算ができるだけで非常にカンタンになる問題も多いです。ぜひ今後は単位を意識してみてください。

 

ちなみに、カンチガイする人が多いのですが、molは重さの単位ではなく、分子の数です。いわば1ダース、2ダースみたいなもんで、数を表す単位なのです。(実際には1ダースよりもはるかに多いんですけど)

ここ、意外と間違えやすいところなのでしっかり覚えておいてくださいね。

 

 

 

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